池浦 さだ夢

演出家

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宮下 絵馬(悪い芝居)

終着駅

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では、さっそく、お話を伺っていきたいと思います。最近はいかがですか。
池浦
今は、5月の稽古があるので。5月12・13日とArtTheaterdbで公演します。noteそれの稽古ですね、毎日。
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男肉 du Soleilですが、ダンスカンパニーなんですかね。
池浦
何なんですかね。うちは。大本は近畿大学の、舞踏学科なんですが。そこの先生が結構しんどい人なんですよ。何か、ちょっとモダンな人なんで。表現とは、とかダンスは芸術だから、とか、そういう人で。それに反発するといったらアレなんですけど。何だかなあと思う僕を筆頭に作ったので。ダンスカンパニーと言えば、そうなのかなと。何ともはや。
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講師の方への反発から生まれたという事ですが、そういう由来でしたら、何とも面白そうな。私が初めて拝見したのは男肉終着駅(ピリオド)でした。noteの横の街宣トラックの宣伝を受けて知ったんですけど、非常に面白かったです。本番中の写真を撮ってしまいました。
池浦
撮って良しと言ってましたからね。そういえば。
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一番好きなシーンが、ジュディマリの「そばかす」のシーンでした。振り付けが良かったですね。
池浦
ふんどしの男が歌うところでしたね。
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歌ってましたね。
池浦
あれは、ウチが出来た時から毎回やってるんですよ。ふんどしの男がずっと太鼓叩いてて。いきなり歌い出す。曲は毎回変わるんですけどね。
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ずっと奥で待機していたのが、非常に面白かったですね。尖がったことをされていると思います。
池浦
アーコンの時は、特にそうでしたね。世間からの「何だアレは」という声が多かったですね。言っても、身内の人からだけだったんですけどね。
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ええ。
池浦
で、前回のBlackChamberの時はドラマテイストをもっと強くしてみようと思って作ったんです。
note男肉 du Soleil
パフォーマンスカンパニー、男肉 du Soleil (オニクドソレイユ、と読む)は団長こと池浦さだ夢を中心に結成された団体。(公式サイトより)
noteArtTheaterdb
大阪府大阪市浪速区・フェスティバルゲート内にあった劇場。2010年現在は神戸に移転。
note男肉 du Soleil公演「男肉終着駅」
公演時期:2005年11月。会場:アートコンプレックス1928。
noteアートコンプレックス1928
三条御幸町の多目的ホール。ダンス、演劇公演、ショーやワークショップ、展覧会等を開催する。

クラブシーン

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今後の男肉 du Soleilの展望は。
池浦
とりあえず、今考えているのはクラブシーン突入ですね。知り合いが、クラブのイベンターなんですけど。まだ始めたてのペーペーなんですけどね。それで、その人のイベントを観に行ったんですけど、正直「うっさい飲み屋だな」ぐらいの。性の匂いがイラッっと来ました。まあ、ちょっと盛り上がっていなかったんですけどね、その時は。でも、俺らならもっと盛り上げられるかなと思ったんですよ。
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DJ以上に。
池浦
DJが曲を掛けて、俺らが出て行ってフロアでパフォーマンスしたらブチ上げられるんじゃないか。多分、人をフツーに集められるんじゃないだろうかと。劇場以上に。あわよくば、そこでのお客さんが劇場にも観に来てくれるんじゃないだろうかと。よく考えたらクラブのお客さんが劇場に来るかなと。おやっとなって。
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客層の違いが。
池浦
そういうのもあるんですけど・・・。まあ、今後は突入していこうと思います。

ニュータイプ

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作品の作り方について、お伺いして行きたいと思います。どうやって作ったのか全く分からない振り付けがあるんですが。終着駅(ピリオド)で、T.a.t.uのAll things She Saidに合わせて男子が横に並んだり縦に並んだりする振り付けがあったんですが。
池浦
はい。
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あの曲中ずっと、中央の男子がこういう振り付け(両手を水平に水かきのように回す)をしながら、始終不安な表情を見せながら持ち上げられたりしていたんですが、あの振りはどうやって作ったんですか?
池浦
あれはガンダムに乗ってるんですよ。ニュータイプとして戦ってくれと言われて。最終的にやられちゃうんですけど。ずっと脅えているのは、敵が物凄いいっぱいいるから脅えてるんですよ。
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そうだったんですか、あー。
池浦
何故ガンダムに乗ったのかは僕も分からないんですけどね。
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終着駅(ピリオド)はダンスレビューの構成でしたね。
池浦
シルクドソレイユをパクったんですけどね。男肉 du Soleilは、それの一発限りのパクりみたいな感じで。前に、友達からシルクドソレイユのDVDを借りて見たんですけど、話がめっちゃ下らないんですよ。少女が自分探しの旅に出たりとか。でもそこに訳の分からないものが出てきたりするんですよ。で結果完結しちゃうんですけどね。何て素晴らしいんだろうと。何の関係もない中国軍とか、すごい技とかが出てきて。どーでもいいなーと。
__
ええ。
池浦
でも、為しえていると。こういう事がしたいなと思って。話自体はどうでもいいんですけど、最終的に底抜けのハッピーエンドになるという。で、作り始めたんですね。前回のは只のお話になっちゃったんですが、アートコンプレックスでやった作品のテイストとうまい事融合出来たらなと思っていまして。終着駅(ピリオド)も、僕らがやりたかった事ではあるんですけど、やり切れていなかったんですね。
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全然ですか。
池浦
全然ブチ上がってはいなかったんで。質量ともに。アングラも色んなフォーンマンスもバラバラに入り混じったお祭りで、最後に話が完結した、みたいな。一個一個の質が弱っちいなと。次回は、自分達にとっては勝負どころですね。

男肉

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男肉(おにく)と男肉(だんにく)は、全然違う事だそうですが。
池浦
違いですか。そうですね、これにはウチの団体内ですら色々な諸説が出るほどの。何なんですかねえ。
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「何なんですかねえ」? ええ!? 提唱している方がもう分からない。
池浦
(笑う)もはや、一人歩きしすぎなんですよね、男肉というものが。男肉(おにく)とは、初めは僕らの事を指していたんですよ。男肉(だんにく)はもっと、広い何かを指しているんですよ。分かりますかねえ。
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分かりたいんですけどね。
池浦
しかも、意味も色々出てくるんですよね。言っている僕らも、何がどうなっているのか・・・。
__
まず、男肉(おにく)とは、一体どのようなものなんでしょうか。そういう、芸術的な価値なんですか?
池浦
男肉(おにく)とはですね、「とびっきりのオナニー」というコンセプトなんですよ。言わば。
__
(笑う)
池浦
ダメな公演を、よく自己満足とかマスターベーションとか言うじゃないですか。そこで、僕ふと考えて。ガチャっとドアを開けて、誰かが本気でマスターベーションをしていたらめっちゃおもろいやんけと思ったんですね。中途半端な自己満足ではなく、命がけでオナニーしたらそれは物凄い強度を誇ったパフォーマンスになるだろうと。
__
とびっきりのオナニー。
池浦
あとね、ニーズがどうとか良く聞くんですよ。今の社会においてこういう芝居が受けるとか、売れるにはこうすればとか。そんなもん、エスパーでもない限り絶対分からないだろうと。それやったら、自分達が面白いと思う事を命がけでオナニーしたったら、中途半端な人達には勝てるやろうと。で作ったのが男肉 du Soleilなんですよね。実は以前、2年生の時にダンスを作ったんです。女の子も入り混じって15人ぐらいの。そうしたら、ダンサーの女の子達からの物凄い否定がありまして。で、やりたい事をやろうと思ったら男じゃないと出来ないなと。別にね、顔面しばくとか乳出せとか言ったわけじゃないんですけど。
__
どんな事をしたんですか?
池浦
何なんですかね、今男肉 du Soleilがやっている事が、ダンスに近づいたぐらいの、ムーブメントよりのモダンダンスになったってだけで女の子達からの評判が悪くなって。で、男根でいこう我々は、女肉(めにく)を排除していこうという事になって。
__
女肉(めにく)。
池浦
女肉(めにく)、それはもう、区別というよりも差別的なね。こんな事をいったらフェミニズム団体から殺されるかもしれないんですけどね。でも、女の人の中にも、僕らに賛同している方もいるんですよ。僕らの内部の小さな世界で、男肉(だんにく)と女肉(めにく)を区別する方針となり、男肉(だんにく)が我々の通称となったのですが。
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ええ。
池浦
今やもう、何かよく分からない・・・。
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分からないんですね(笑う)。
池浦
女肉(めにく)とは情けなくてどうしようもない、男でもここで命を掛けれないというか。人前で恥ずかしがったり、チンコ出せとは言わないけれどその覚悟もない。女だったら、キスシーンでキスも出来ない。僕そういうの一番嫌いなんですよ。ダンスとかでもね、男と女で抱き合うようなフリというかシーンがあったりすると、男・男で抱き合う所と男・女で抱き合う所が出てくるんですよね。男と男はしっかりホールドしあってるのに、男と女ではそうしない。
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ああ、腰が引けてたりしますよね。
池浦
そこがおかしいやろ!と思うんですよ。お前らのプライベートが見え隠れするやんけと。そこをしゃんと出来ない奴は舞台にあがんなよ、と思うんですよ。男にしたって、褌なのに下にブリーフみたいなのを履いてたり。
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サポーターですね。
池浦
そこを出来ない奴は女肉(めにく)やと言ってたんですね。若かったから。

MOLSKINのメモ帳

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本日はお話を伺えたお礼に、プレゼントがございまして。
池浦
ええっ。
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どうぞ。
池浦
ありがとうございます。何すかこれ。開けていいんですか?
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どうぞ。
池浦
(開ける)あ。
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メモ帳ですね。
池浦
ありがとうございます。いいんですか。
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ええ。
池浦
創作するとき、ノートとか取らないんですよね。僕、家で考えれないんですよね。作品を。
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実際に稽古場で。
池浦
僕、劇団千代の富士というのを作ろうとしていて。『その面白さ横綱級』というキャッチフレーズが使いたいだけで、なんですけど。
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(笑う)
池浦
『今度の土俵は演劇だ』とか。そういうのは家で考えられるんですけどね、男肉duSoleilに関しては、家で考えると皆の動きがめっちゃ早いんですよ。実際にやってもらうと何だこれっとなって。
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なるほど。・・・そのメモはですね、ピカソが愛用していたとかいう老舗ブランドのもので。丈夫らしいですよ。
池浦
ガンガン使いますわ。次の作品を作る時に。

(インタビュー終了)